みなさんこんにちは、看護師の廣畑です。
6月に入りましたが、朝夕は肌寒い日もあり、
体調を崩しやすいので十分気をつけてください。
今回は、歯周病の話をしたいと思います。
犬猫は歯周病の子がとても多く、
3歳以上の約8割が歯周病と言われているほどです。
歯周病は放っておくと、口腔内だけでなく、
全身にも悪影響を及ぼします。
その為、たかが歯周病と放置せず、
治療とオーラルケアをすることが大切です。
犬猫の歯周病
食事で歯についた汚れ(歯垢)は、放っておくと
石灰化し歯石になります。
歯石は表面がボコボコしているため、
より歯垢が溜まりやすくなります。
それにより、口の中にどんどん細菌が増え、
歯肉炎や歯周炎が起こります。
これらを合わせて歯周病と言います。
歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けて、歯が抜けたり
顎の骨も弱くなり、骨折しやすくなったりします。
歯周病の症状
歯周病の症状は、
・歯石がついている
・歯肉が赤く、腫れている
・口臭がきつくなった
・口を触ると嫌がるようになった
・硬いものを噛むのを嫌がる
・よだれが多い
などがあります。
上記のような症状が、全て歯周病からとは限らないので、
注意してください。
口を触るのを嫌がったり、硬いものを嫌がったりするのは
痛みが原因のこともある為、早めの受診をおすすめします。
↓歯周病が起こっている口の状態
歯周病の治療
歯周病の治療は、内科的に痛み止めや抗生剤などを服用するのと
麻酔下での歯科処置があります。
麻酔下での歯科処置では、歯石除去や抜歯を行います。
歯周病の進行度合いにより、抜歯が必要なのか変わってきます。
痛み止めや抗生剤を服用することで、一時的に症状が
緩和しますが、歯周病の根本的な治療にはならない為、
歯石除去や抜歯が必要になります。
↓歯科処置前と後の比較
オーラルケア
犬猫の歯についた歯垢は、3〜5日で歯石に変わると言われています。
歯垢、歯石が溜まっていくと、歯周病の悪化の原因になります。
歯周病を防ぐためにも、日々のオーラルケアが大切です。
最低でも、3日に1回はオーラルケアを
行うようにしましょう。
オーラルケアで1番効果的なのは、歯ブラシを使った歯磨きですが
慣れていないと歯ブラシを嫌がったり、
そもそも口を触るのを嫌がったりすると思います。
歯ブラシよりも効果は落ちますが、シートやガーゼ、ガムなどを
使ってケアをすることはできます。
オーラルケアの方法やグッズはたくさんあるので、
飼い主さんとお家の子がやりやすい方法、グッズを
探してみてください。
↓当院待合室のオーラルケアのコーナー
最後に
歯周病にさせないために、また、歯周病の進行を遅らせるために
治療と日々のオーラルケアを頑張りましょう。
オーラルケアのことなどお困りごとがあれば、
お気軽にスタッフにご相談ください。