みなさん、こんにちは。
看護師の鈴木です。
2月2日(日)午後からTeam HOPE九州地区エリア動物看護師向けセミナーに参加してきました。
沢山の動物病院から看護師の方々が参加しておりとても良い刺激をもらいました。
今回のセミナー内容は
第1部: 血液化学検査のいろは
第2部: 犬糸状虫(フィラリア)症の診断・予防・治療について
第3部: ROYAL CANIN ベッツプランのフードについて
の3部構成でした。
今日は講義の第2部の犬糸状虫(フィラリア)症について少し詳しくお話しします。
犬糸状虫(フィラリア)症はご存知の方が多いかと思います。
犬糸状虫(フィラリア)症は蚊が媒介する寄生虫感染症で、厳密に言うと心臓の肺動脈に寄生することで様々な症状が起きます。
この感染症は病名に犬という文字がついていますが犬だけでなく猫や人、海獣類、フェレットやたぬき等にも感染する病気です。
その為、動物園や水族館のセイウチやアシカなどもフィラリア予防をしているそうなんです!
動物園や水族館に行った時に調べてみるのも楽しいかもしれません☆
犬糸状虫(フィラリア)症は
犬糸状虫(フィラリア)症に感染している動物の血を蚊が吸い、その蚊が他の動物の血を吸うことで感染します。
なので、犬糸状虫(フィラリア)症に感染している動物がいる地域では、現在感染していない動物にも感染する危険性がより高まります。
犬糸状虫(フィラリア)のライフサイクルとしてはミクロフィラリアと呼ばれるフィラリアの子虫が
蚊の体内でL3と呼ばれる大きさまで成長し、その蚊が他の動物を吸血することで動物の体内へL3が侵入します。
そして、L3は動物の体内でL3→L4→L5→未成熟虫→成虫へと成長していきます。
犬糸状虫(フィラリア) 症は特に猫で重症化するケースが多く、猫の場合、成虫が1匹でも寄生しただけで死に至ることがあります。
犬糸状虫(フィラリア)症は、猫でもしっかりと予防しなければならない寄生虫感染症なんです。
福岡県でもまだ、犬糸状虫(フィラリア)症に感染している動物はいます。完全室内飼いやマンションにお住まいでも感染する危険性は十分あります。
犬糸状虫(フィラリア)症の予防期間は蚊が出始めたら1ヶ月後から、蚊がいなくなった1ヶ月後までです。
当院では5月上旬から12月上旬〜中旬までの8ヶ月間の投与を推奨しています。
フィラリア予防は1ヶ月間効果が続くわけではなくその時いた虫を殺す、駆虫薬です。
涼しくなってくると、薬を飲ませ忘れがちですが涼しくなってきた後半の投薬こそとても大切です。
毎年、飲み始めにはフィラリアに感染していないかの血液検査が必要です。
万が一、犬糸状虫(フィラリア)に感染していた場合、知らずに投与するとミクロフィラリアが一気に死んでその影響でショックを起こし死に至る恐れがあります。
当院では、様々なタイプの薬があります。
その子に合ったお薬を選んであげてましょう。
分からないことがあればご気軽にご連絡、ご相談ください🌼
前回の動物臨床医学会記念次大会や、今回のセミナーでも沢山のことを学ばせてもらいました。
当院では、定期的に院内でもセミナーを行っています。
これからも、この様なセミナーや学会に参加して少しでも多く吸収し発信していきたいと思っています!