猫のワクチン〜3種と5種の違い〜

みなさんこんにちは、看護師の鈴木です。

4月から狂犬病予防が始まり、5月からはフィラリア予防

が始まりました。

犬猫で必要な予防は

・狂犬病予防注射(犬のみ)

・混合ワクチン接種

・ノミ・マダニ予防

・フィラリア予防

があります。今日は、このうちの猫のワクチンについて

お話します。

⚫︎猫のワクチンの種類⚫︎

猫のワクチンは大きく分けて2つ

防げる病気の多い方のワクチンと少ない方のワクチンに

分けられます。

大きな違いとしては、猫白血病ウイルス感染症が

入っているかいないかです。

猫白血病ウイルス感染症は、感染してしまうと

3年以内に80%の猫が死亡する

非常に致死率の高い病気です。

猫白血病ウイルス感染症は猫白血病ウイルスに

感染している猫の唾液や血液や糞尿から感染します。

そのため、外に出る子やよく脱走をしてしまう子、

将来新しく保護猫を迎え入れる可能性のあるご家庭で

飼われている子の場合感染のリスクがあるため

5種のワクチン接種をお勧めします。

また、まだ今後外に出てしまうリスクが

あるか分からない場合や、新しい子を迎えるか

定かでない場合は5種のワクチン接種をお

勧めします。

⚫︎ワクチンの接種期間⚫︎

猫のワクチン接種も犬と同じように

子猫の場合、生後8週齢ごろに初回のワクチン接種をし

その後は生後16週齢までに3.4週間ごとに1回の接種を

行っていきます。

成猫(2年目以降)からは1年に1回の接種または

ワクチン抗体価検査を行っていきます。

猫のワクチンガイドラインについて

↓詳しくはこちら↓

https://suwa-ah.com/2020/09/29/2020-aaha-aafp-猫ワクチンガイドライン/

⚫︎ワクチン接種の必要性⚫︎

ワクチンに含まれる感染症は基本的に感染力がつよく

重篤化すると死亡する恐れのある病気、

致死率の高い病気です。

完全室内飼いでも、感染するリスクはゼロではありません。

目に見えないウイルスだからこそ、

予防が大切だと考えます。

⚫︎ワクチン接種前の注意事項⚫︎

ワクチン接種は以下のような場合には接種は避けましょう。

・熱がある

・元気食欲がない

・病気の治療中もしくは治療直後

・妊娠している

 

⚫︎ワクチン接種後の注意事項⚫︎

ワクチン接種後は激しい運動は避け、

2.3日はシャンプーや入浴も避けましょう。

また、1.2日元気食欲がなくなったり接種部位を

痛がることがありますがワクチン接種により

体の中の抗体が動くことで出る反応です。

この場合、1.2日で症状は治ることが多いため

様子を見てあげてください。

接種後、顔がはれる(ムーンフェイス)や

体を痒がるなど急性のアレルギー反応が

出た場合はすぐに動物病院へご来院ください。

ワクチンアレルギーとアナフィラキシーショックについて

↓詳しくはこちら↓

https://suwa-ah.com/2021/04/13/ワクチンアレルギーとアナフィラキシーショック/

⚫︎最後に⚫︎

猫ちゃんは繊細な生き物のため、どうしても

病院が苦手な子が多いです。

なので飼い主様も病院へ連れて行くことが

億劫になりがちです。

しかし、猫ちゃんは繊細な生き物ゆえ病気や症状を

隠そうとします。

そのため、病気の発見が遅れてしまうことも

少なくはありません。

そんな猫ちゃんだからこそワクチン接種に限らず

予防がとても重要だと考えます。

年に1回の予防接種で来院した際に一緒に

健康診断(血液検査や尿検査や画像検査など)を受けるのも

一つの大切な習慣にしてみてはいかがですか?

 

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