みなさんこんにちは、看護師の廣畑です。
最近、かなり暑くなってきましたね。
熱中症には十分、注意してください。
今回は、犬猫の飲水量について話していきたいと思います。
いきなりですが、お家の子は1日にどれくらい水を飲んでいますか?
病気の早期発見に繋がってくるので、その子の普段の飲水量や
1日に必要な水分量を知っておくことは大切です。
はじめに、体の中での水の働きから話していきます。
水の働き
水は、体の約60〜70%を占めていて、生きる上で欠かせません。
水の体の中での働きは大きく分けて、3つあります。
①溶解作用
体の中の水分(体液)に栄養素が溶けることで
消化、代謝がスムーズになります。
②体温維持
パンティングなどによって、水分とともに
体の熱を外に逃がします。
③運搬作用
体に取り入れた栄養素が水分(体液)によって体内を巡り
老廃物(尿や便)として体外に出ます。
体内の水分が10%失われるとショック状態になり、
15%以上失われると死に至ります。
1日に必要な水分量
犬猫の1日に必要な水分量は、画像のようになっています。
お家の子の体重を当てはめて、ぜひ計算してみてください。
ただ、犬も猫も個体差があるので、1日の必要量は
あくまでひとつの目安としてみてください。
多飲多尿の目安
先ほどは1日に必要な水分量でしたが、
犬猫に多い病気で、多飲多尿が症状として出る病気があります。
1日の飲水量で、多飲となる目安の量としては、次の通りです。
多飲多尿が症状として出る病気は、
高齢になるにつれ発症することが多いです。
特に高齢の子の飼い主さんで
・水の減りが早くなった
・水飲み場によく行くようになった
などの行動があれば、一度飲水量を測ってみてください。
次に尿量の目安としては、次の通りです。
ペットシーツだと尿量を測るのが難しいですが、
多尿の場合、排尿の回数が増えるので
お家でも、症状に気づきやすいと思います。
猫だと、固まるタイプの猫砂を使っている場合、
固まった猫砂の大きさで、尿の増減を確認できます。
ここまで、飲水量や尿量について話しましたが、
次は、水を飲む量が少ない子の為の工夫について、話したいと思います。
飲水量を増やす工夫
飲水量が少ないと泌尿器系の病気にかかりやすくなるので、
あまり良いものではありません。
飲水量を増やす為の工夫として、
簡単に実践しやすいことをいくつか紹介します。
①水飲み場を増やす、水飲み場を変える
水飲み場を1ヶ所ではなく2、3ヶ所に増やし、
水飲み場をご飯、トイレと離して設置したり、高い所に置いてみたり
試してみてください。
②水皿を変える
ご飯のお皿もですが、特に猫はひげが当たりづらい、広めのお皿を好みます。
③ぬるめの水を置く
特に冬場に試していただきたい方法です。
他にも、飲水量を増やす為の工夫はあると思いますが、
お家の子が好む方法を見つけてみてください。
最後に
普段の飲水量を知っておくことで、病気の早期発見に繋がります。
ぜひ、飲水量を測ってみてください。
また、最近どんどん暑くなってきましたが、散歩の後などは
しっかり水分補給して、熱中症を予防しましょう。