ウマの蹄やアキレス腱には要注意

みなさんこんにちは、看護師の鈴木です。

すわ動物病院では4月・5月・6月の3ヶ月間を

オーラルケア強化月間として院内ポスターの掲示や

この期間に歯石除去を行なった方にはLIONデンタルブラシを

プレゼントしています!🎁

歯石や口臭は普段の生活の中で目に見えてわかるため、

飼い主様が発見しやすく、悩まれている方も少なくありません。

今日はそんな、お家で歯磨きができない子が使っている

デンタルグッズで起きてしまう病気についてお話しします。

デンタルグッズは物によっては悪影響に…

なかなかお家では歯ブラシをさせてくれない…

だけど何かしたい…という方の中で

硬いものを噛ませて歯垢・歯石を取るという考えから

デンタルグッズとしても販売されている

ウマの蹄やアキレス腱を与えている方もいらっしゃると思います。

でも実はウマの蹄やアキレス腱は歯にはあまり良くないのです。

なぜかというと、犬の歯は硬いものを噛んでも丈夫な

イメージが強いですが、それは間違いで

噛む力は強いですが歯のエナメル質は人より薄く

割れたり欠けたりしやすいんです。

硬いものを噛むことでの歯への影響

前述した通り犬の歯は人よりもエナメル質が薄く、

硬いものを噛むことで歯が割れたり、欠けてしまったり、

すり減ってしまいます。

そうすると、歯の中にある歯髄という部分が露出されて

しまい、そこから細菌が入り込むことで歯髄炎を起こし

歯の痛みや顔の腫れが起こります。

歯髄が露出されてしまう事を「露髄(ろずい)」と言い、

露髄を放置すると、時間が経つにつれ歯髄は壊死してしまいます。

歯髄が壊死してしまうまでの時間はとても短く、

3歳以上の犬では露髄してから24時間経つと壊死して

しまうと報告されています。

壊死した歯髄を放置しておくと炎症は歯の根元まで広がり

根尖周囲病巣といわれる病気にまで進行します。

歯髄炎の治療

歯髄炎の治療は大きく分けて2つあり、

1,炎症がそれほど進んでおらず歯髄をそのまま残せる場合は

破損部分を埋める手術。

ただし、この治療はどこの動物病院でも行なっている訳

ではなく、専門的に歯科治療を行っている動物病院でしか

手術を行う事ができません。

2,炎症が進んでいるもしくは、露髄から時間が

経っている場合は抜歯。

抜歯といっても動物の場合は全身麻酔が必要となり、

大きな歯の場合抜くだけでも時間がかかり術後も人の

親知らずを抜いた後のように痛みや顔の腫れが起こる場合

があります。

予防対策

犬の歯が割れたり、欠けてしまったり、すり減る原因は

硬いものを噛むことです。

そのため、硬いものを食べさせない・噛ませない事が1番

の予防になります。

硬さの目安としては

ハサミで切る事ができない硬さの物はあげない」です。

これはデンタルガムやオヤツなどの食べ物だけでなく

おもちゃなど口にするもの全てに当てはまります。

おもちゃでオーラルケアをしたい時には、

ロープ状のものや、布のおもちゃの方が

歯が割れる心配もなく良いでしょう。

当院でもオーラルケア商品を取り扱っており、

デンタルガムは1本単位から購入する事ができます。

デンタルガムやおもちゃなどでオーラルケアを行っている

方はぜひ参考にしてみてください☺️

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