お家での肛門腺絞り

みなさんこんにちは、看護師の廣畑です。

写真は、病院猫のしらたまとあずきです。

今年で4歳になりました。

2匹とも撫でられるのが好きなのですが、

白色のしらたまを撫でている時、

たまに肛門腺の匂いがすることがあります。

皆さんは、肛門腺の匂いを嗅いだことありますか?

嗅いだことある方は、分かると思いますが、

肛門腺の匂いは結構、強烈です。

 

今回は、その肛門腺のことを話したいと思います。

肛門腺?

肛門腺からは、臭いのする分泌液が産生されます。

その分泌液が、肛門の左右斜め下辺りにある袋に溜められます。

その袋を肛門嚢と呼びます。

この肛門嚢に溜まった分泌液は、排便時に

便と一緒に排泄されることが多いのですが

小型犬の子や、生まれつき出にくい子は

肛門嚢に、液が溜まりやすい為、

定期的に肛門腺絞りをする必要があります。

大型犬や猫は、自分で排泄できる子が多いですが

まれに、排泄がうまく出来ない子や、溜まりやすい子がいるので

その場合は、肛門腺絞りをした方が良いです。

肛門腺は溜まりすぎると、炎症を起こしたり

酷い時には、肛門嚢が破裂してしまいます。

破裂すると肛門の周りに穴があきます。

 

肛門腺は、縄張りの主張などのマーキングの時に

においをつける為に出します。

また、肛門腺は便の排泄時とマーキング以外では、

驚いた時興奮した時にも排泄されます。

肛門腺のお手入れ

トリミングサロンで定期的に、シャンプーやカットをしている場合は

その際、肛門腺絞りをしてもらうことが多いと思います。

肛門腺絞りは、月に1回程度する必要がありますが、

肛門腺が溜まるのには、個体差があるので

その子に合わせた頻度で行いましょう。

肛門腺が溜まっている時に、よく見られる仕草として

・お尻を床に擦り付ける

・肛門の周りをよく舐める

などがあります。

このような仕草が見られる場合は、肛門腺絞りを行いましょう。

肛門腺絞りを行った後でも、肛門をずっと気にする時は

他に病気が隠れていることもあるので、

一度病院で診てもらうことをオススメします。

肛門腺の絞り方

肛門腺絞りは、コツを覚えることができれば、

お家でもすることができます。

 

【準備するもの】

・ティッシュやガーゼなど(分泌液を拭き取れるもの)

(肛門腺の分泌液は、臭いがきついため、必要であれば手袋)

 

お家で肛門腺絞りをする場合、分泌液が飛んで汚れても良いように

お風呂場ですることをおすすめします。

 

【絞り方】

①尻尾を上に持ち上げる

②肛門を中心にみて、4時と8時の位置に手を添えて、

 上に持ち上げるように押す

 

4時と8時の位置を触った時に、肛門嚢が溜まっている状態だと

皮膚の上から触って、膨れているのが分かりやすいと思います。

そこを押し上げるイメージで出します。

 

分泌液の色や状態は個体差がありますが、

濁った茶色や灰色に近い色の液体が出てきます。

さらっとした液体やどろっとしたものが出る子もいます。

肛門腺絞りは、そこまで強い力は必要ないので、

爪を立てないように気をつけてください

また、大型犬や猫は基本、自分で排泄できるので、

ほとんどの場合、肛門腺絞りは必要ありません。

最後に

お家での肛門腺絞りが難しい場合は、無理をせず

サロンや病院などで、出してもらうようにしましょう。

 

夏に入り、人の熱中症のニュースをよく見かけますが

動物でも同じように注意が必要です。

まだまだ暑い日が続くので、熱中症には気をつけてください。

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