みなさんこんにちは、看護師の廣畑です。
12月に入っても、気温が20度近くあると思ったら、
急に雪が降り出し、寒くなりましたね。
寒くなると、下痢など、体調を崩す子が多くなりますが、
特に、冬場に注意が必要なのが膀胱炎です。
膀胱炎は、比較的よく聞く病気だと思いますが、
犬猫は膀胱炎が進行し、尿が出なくなると急性腎障害になり、
最悪の場合、亡くなることがあります。
冬場に膀胱炎が増える理由としては、
寒くなり飲水量が減る
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尿量や、トイレに行く回数が減る
⬇︎
膀胱炎になりやすくなる
その為、冬場は特に、尿の状態やトイレの様子を
見ておく必要があります。
膀胱炎の症状
膀胱炎の症状は、
・頻尿
・血尿
・トイレに行くけど、尿が出ていない
・トイレ外での排尿
・トイレ中に痛そうに鳴く
などがあります。
膀胱炎の症状が見られた場合や、いつもと明らかに
様子が違う場合などは、早めに来院することをお勧めします。
お家での採尿
膀胱炎の症状がある時は、尿検査を行うことが多いですが、
その際、お家で採尿をお願いする事があります。
尿を持ってきていただく際の注意点と
犬と猫でいくつか採尿方法をご紹介します。
尿を入れる容器は液体のまま密閉できて、清潔な容器であれば
なんでも構いません。
【注意点】
◎ 尿は液体の状態で持ってくる。
(ペットシーツに吸われた状態のものは検査できません。)
◎採尿してから、病院に持って行くまでに時間が
かかる場合は、冷蔵庫で保管する。
上記の点に注意して、持ってきてください。
【採尿方法(犬)】
◎ペットシーツを裏返して、
たまった尿をスポイトなどで吸う。
◎おたまやコップなどで直接とる。
◎排尿する所にラップを敷き、たまった尿をとる。
【採尿方法(猫)】
◎排尿する直前に、猫砂の上にラップを敷き、
たまった尿をスポイトなどで吸う。
◎おたまやコップで直接とる。
システムトイレを使用している場合に、
下の段のペットシーツを抜いて、たまった尿を
とる方法もありますが、
猫砂を介した尿だと、検査の結果に
影響が出ることがあるので、あまりお勧めしません。
下の写真は、採尿する為のグッズで、スポンジ部分に
尿を吸わせて、持ってきていただきます。
当院でも、お渡しできますので、必要な方はお声がけください。
最後に
膀胱炎の症状がある場合には、できるだけ待たずに
病院に行くことをお勧めします。
今年も残すところ、あと5日になりました。
年始の診察は、1月4日からになります。
来年もよろしくお願いいたします。