犬混合ワクチン〜5種と10種の違い〜

みなさんこんにちは、看護師の鈴木です。

今日は犬の混合ワクチンについてお話しします。

ワクチン接種は愛犬を伝染病から守ってくれる大切な習慣です。

基本的に、「毎年1回の接種」または「毎年1回のワクチン抗体価検査」をしていきます。

「ワクチン抗体価検査」については後ほどお話しします!

ワクチンは大きく分けて、少ない方のワクチンと多い方のワクチンに分かれます。

5種や6種といったワクチンは少ない方に

7種、8種、9種、10種といったワクチンは多い方に分類します。

当院では、犬の混合ワクチンは5種と10種を扱っています。

5種と10種の大きな違いは「犬レプトスピラ感染症」が入っているかいないかです。

「犬コロナウイルス感染症」に関しては2015年にWASAVAワクチネーションガイドラインにおいて

非推奨ワクチンに分類されている為、今回は省かせて頂きます。

「犬レプトスピラ感染症」はレプトスピラという細菌による感染症です。

主に、レプトスピラに感染しているネズミなどの野生動物の尿や

その尿に汚染された水や土を介して皮膚や口から感染します。

どちらのワクチンを接種するかは、その子の生活環境に応じて選んでいきます。

アウトドア・ドックランによく行くご家庭や

少しでも多くの感染症を予防したいとうご家庭では10種を

基本的に家の周りの散歩しかしなくて必要最小限の予防で済ませたい

というご家庭では5種のワクチンの接種をお勧めしています。

前年度まで5種のワクチンを打っており、今年から10種にしたいという場合は

10種のワクチンを打った1ヶ月後に、犬レプトスピラ感染症ワクチンの抗体価を

上げるために犬レプトスピラ感染症単体のワクチンを追加で接種する必要があります。

〜【ワクチン抗体価検査】について〜

ワクチン接種の際に、中にはアレルギー症状が出たり

ワクチンに対するアナフィラキシー反応が起こる場合があります。

過去にこの様な症状が出た子や

ワクチン接種後にすごく体調が悪くなったり、ワクチンはなるべくなら

接種したくないというお考えのご家庭には

「ワクチン抗体価検査」をお勧めしています。

血液検査(採血をします)で「ワクチン抗体価検査」を行い

ワクチンの抗体価をみていきます。

「ワクチン抗体価検査」でしっかりとワクチンの抗体価があれば

今年度のワクチン接種はしなくても良い。と判断します。

ただし、「ワクチン抗体価検査」ではコアワクチンと言われる

犬ジステンパーウイルス・犬パルボウイルス・犬アデノウイルスの

3つしかみることがでず、犬レプトスピラ感染症は1年で抗体価が下がるため

毎年の接種が必要になります。

つまり、10種混合ワクチンを接種している場合は

犬レプトスピラ感染症が含まれているため毎年のワクチン接種が必要になります。

混合ワクチン接種は愛犬を伝染症から守る大切な習慣です。

そのため、各ご家庭やその子に合ったワクチン接種を行いましょう。

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