みなさん、こんにちは。看護師の鈴木です。
ここ数日は暖かい日が続いていますね。
外を歩くと梅の花が咲いていて、
もうそんな時期か…と感じました🌸
今日は「ダニ」だけをピックアップして
お話しします。
◆ダニの生態◆
⚫︎ダニの足は8本
ダニの足は8本あり、幼ダニの時は6本足ですが
脱皮を繰り返し成長とともに8本になっていきます。
つまり、ダニは昆虫ではなく、
クモと同じ仲間なんです。
◆ダニの種類◆
⚫︎家の中に潜むダニ
ダニの種類は確認されているだけでも
数万種類以上あります。
一般的に家の中の絨毯やカーペット、
塵や食品に潜むダニは
ヒョウヒダニ・コナダニ・ツメダニ・イエダニ
といったもので
犬猫の体表に寄生し吸血すると
血豆のように膨れる毎月予防が必要な
マダニとは異なります。
⚫︎屋外にいる大型のダニ
犬や猫の体表に付着し毎月の予防が必要な
ダニの中でも容易に目視できる
大型のダニがマダニです。
↓実際の吸血後のマダニ↓
マダニは3月4月頃から増殖し始め、
主に山や草むら、河川敷や庭などの
身近な所に潜んでいます。
マダニは「外部寄生虫」と言われる体表に
寄生する寄生虫の中でも
特に危険な寄生虫で、
SFTS(重症熱性血小板減少症)という
犬猫から人にもうつり
死に至る事もある恐ろしい病気を媒介しています。
⚫︎犬猫の耳の中に潜むダニ
犬猫の外耳道に寄生し、黒いボソボソした
耳垢や激しい痒みをもたらすダニが
耳ヒゼンダニです。
耳ヒゼンダニはマダニとは違い、
かなり小さく基本的には目視できず
耳垢を顕微鏡でみると虫体や虫卵を
確認することができます。
↓実際に耳垢から検出された耳ヒゼンダニ↓
動画
写真
耳ヒゼンダニの周りにある茶色いものは耳垢で
写真の耳ヒゼンダニの左下にある楕円のものが
虫卵です。
耳ヒゼンダニは、耳ヒゼンダニがいる動物が
触れた物から他の動物へうつります。
寄生が確認された場合はノミ・マダニ予防薬の
耳ヒゼンダニにも効果のあるもので駆虫します。
⚫︎毛穴に潜むダニ
犬猫の毛包や皮脂腺に寄生するダニが
ニキビダニです。
ニキビダニはアカラスや毛包虫とも呼ばれます。
ニキビダニもかなり小さく顕微鏡にて
確認することができます。
ニキビダニは健康な動物の皮膚にも
少数常在するダニですが
免疫力が落ちた時や過剰に増殖した時に、
皮膚の赤みや脱毛などの症状がでます。
◆日頃できる予防◆
ダニと言ってもたくさんの種類のダニがいますが
私たちが1番予防しないといけないのが「マダニ」
です。
「マダニ」は犬も猫も1ヶ月に1回もしくは
3ヶ月に1回の薬で予防していきます。
また、ダニは基本的に皮膚の薄く吸血しやすい
部分に寄生するため
頭・耳・指先・お腹・目の周り・しっぽ
などを中心にチェックしていくと良いでしょう。
◆ダニが見つかったら◆
ダニが見つかったら引っ張って取ろうとせず、
動物病院へ行って下さい。
無理に引っ張って取ると、ダニの顎の部分だけ
皮膚に刺さったまま残ってしまい
皮膚に炎症が起こる場合があります。
毎月もしくは3ヶ月に1回しっかりと
予防している場合は
多くの予防薬で48時間以内には自然と落ちます。
マダニが病気を媒介し始めるのが
血を吸い始めてから
48時間以降と言われています。
そのため48時間経っても落ちない場合は
すぐに動物病院へ行って下さい。