皆さんこんにちは😊看護師の岡田です!
3月に入り、花粉症の私はより辛い季節になりました。
スギもヒノキもアレルギーがあるので、
これがゴールデンウィークあたりまで続くと思うと…(笑)
本日は「高齢犬のケア」についてお話ししたいと思います。
動物医療の発展により、犬の寿命が延びてきている現在、
高齢犬のケアで悩まれている飼い主様も増えてきました。
しかし、「加齢によるものだから仕方がない。」と、
悩みを相談しづらいと感じている飼い主様が多いのも事実です。
そんな飼い主様に少しでも寄り添うことができればと、
よくあるお悩みに対してのアドバイスをご紹介したいと思います。
『食事』に関する困ったこと
「床に置いた食事が食べづらくなる。」
【対処法】食器を高い位置に置いてあげましょう。
専用の食事台もありますが、踏み台やガーデニング用の花台などでも代用できます。
※食器の高さの目安は「体高−10cm」
「舌の動きが悪くなり、うまく食べれない。」
【対処法】ドライフードをふやかす、とろみをつける、
缶詰を混ぜるなどすると食べやすくなります。
また、食器の底が丸いものを使用すると自力での完食率があがります。
食事の盛り方も、中央を高く盛り付けたり、
横一文字を意識して盛り付けると食べやすくなります。
「人が介助しないと食べれない。」
【対処法】スプーンやシリンジ(針の付いていない注射器)を使用して食事を介助しましょう。
小型犬や中型犬の抱きかかえれる子の場合、
状態を起こして食事を与えましょう。
少量ずつ嚥下を確認しながら与えます。
寝たきりで抱きかかえることができないサイズの犬の場合は
クッションなどで状態を少し起こして与えましょう。
その際に顎を上げすぎないようにしましょう。
誤嚥・誤飲のリスクが高まります。
『排泄』に関する困ったこと
「トイレを失敗してしまう。」
【対処法】室内での失敗を褒めましょう。
特に屋外での排泄が習慣付いている子の場合、
今後、屋外での排泄が飼い主さんの負担になる場合があります。
これを機に、失敗を褒めて室内での排泄を習慣付けましょう。
また、同時にオムツをつける練習も始めましょう。
「どのオムツを使えば良いか分からない。」
【対処法】それぞれの特徴を把握しましょう。
オムツにもいくつか種類があります。
長時間用オムツやマナーパット、人用のオムツを代用する場合も。
長時間用オムツはその名の通り、長時間オムツ替えができない時などに適しています。
マナーパットは男の子の排尿に使用する腹巻き状のものです。
少量の排泄であれば問題ありませんが、吸水率が低く、漏れてしまうことも。
人用のオムツは安価で吸収率もよく、
足の付け根周りも柔らかいというメリットがありますが、
尻尾を通す穴を開ける手間がかかります。
その子の尿量と使用時間によって使い分けるようにしましょう。
また、下痢や軟便で尻尾の穴から漏れてしまうという場合は、尻尾周りがぴったり密着したタイプのオムツもあります。
『夜鳴き』や『徘徊』に関する困ったこと
「夜鳴きが始まった。」
【対処法】夜鳴きの理由を考えましょう。
夜鳴きの原因は、認知症状による場合もありますが、
何かしらの要求を訴えている場合も。
その要求が分からないと、薬を投与しても改善しない場合があります。
要求の中には「お腹が減った。」「暑い。寒い。」
「排泄したい。」「そばにいてほしい。」など様々です。
飼い主様への依存が強い子の場合は同じ部屋や、
同じ布団で寝ることで安心して寝てくれる場合があります。
また、排泄障害がある場合、
出しきれていないという状況が不快感に感じて鳴いていることがあります。
排便の場合は、寝る前に臀部を刺激して排便を促してあげましょう。
「徘徊が始まり、家具の隙間などに入り動けなくなってしまっている。」
【対処法】隙間を塞いで危険箇所を排除しましょう。
また、旋回行動(円を描くように回る行動)がある場合は
円形のサークルや子供用プールを使用することで安全に回ることができます。
サークルを使用する場合は内側に
薄いマットなどの保護材をつけると安全性が高まります。
なお、サークル内は風の循環が滞るため、
特に暑い時期はサークル内の温度に注意が必要です。
最後に
高齢犬のケアはその子その子によって異なります。
飼い主様1人で悩まず、まずはご相談ください。
その子と飼い主様にとって最善の方法を一緒に考えていきましょう。
この子は私の実家の愛犬、ラッキーです🐕
約2年前に17歳で永眠しました。写真は16歳頃のものです。
最期は体調を崩したため、両親が介護してくれました。
やはり、介護は大変だったようですが、長生きしてくれて、
私たち家族に笑顔と幸せをたくさんくれました✨