みなさんこんにちは、看護師の鈴木です。
春のこの時期は狂犬病予防注射やフィラリア予防
などが始まり予防注射を打つ機会も
多いのではないでしょうか?
今日は、犬猫のワクチンにおける
ワクチンアレルギーとアナフィラキシーショック
についてお話しします。
◆アナフィラキシーショックとは◆
アナフィラキシーショックとは、
外から接種・侵入した原因物質に
体が激しく反応し、全身性に過剰な
アレルギー反応が起こった状態です。
◆アレルギーとアナフィラキシーショックの違い◆
一概にアナフィラキシーショックといっても
軽度なものから、重度なものまで症状は様々です。
症状が軽度なものは、ワクチンを接種したことで
おこる「急性のアレルギー」に分類され、
症状が中程度〜重度なものが「アナフィラキシー」
に分類されます。
「アナフィラキシー」は多くの場合
接種後30分以内に症状が出ます。
◆ワクチンの副作用◆
犬猫ともに混合ワクチンの場合、年齢・接種回数に
関係なくワクチンに対する副作用が
出る場合があります。
主に…
・接種後1〜2日元気食欲がなくなる。
・接種部位を痛がる。
などの症状が現れます。
ワクチンを接種した事により体の中の抗体が
動くことで出る反応です。
この場合、1〜2日で症状は治ることが多いため
様子を診てあげてください。
・顔が腫れる
・身体中を痒がる
などの急性のアレルギー症状が出た場合、
すぐに動物病院へ行きましょう。
◆アレルギー・アナフィラキシー
への対応◆
命に関わるアナフィラキシーの症状は
接種後30分以内に出ることが多いため
ワクチン接種後30分は動物病院内
もしくは病院付近で
様子を診てあげることをおすすめします。
また、今までにワクチン接種でアレルギー反応や
アナフィラキシー症状が
出たことがある場合は「ワクチン抗体価検査」で
ワクチンの抗体価をみる方法もあります。
◆ワクチン接種の必要性◆
ワクチンに対するアレルギーやアナフィラキシー
の話をするとどうしてもワクチン接種に対して
抵抗を持つ方もおられるかと思います。
しかし、混合ワクチンで予防できる病気は
「重症化しやすい病気」・「致死率の高い病気」
です。
愛犬・愛猫をワクチン接種で病気から守り、
病気にかかるリスクを減らす、
また、他のワンちゃんやネコちゃんに
病気をうつさないためにもワクチン接種は
重要であると考えます。
◆最後に◆
今回のブログを通して
・接種後30分ほどは待合室で様子を見る・
病院の近くで様子を見る
・ワクチンアレルギー・アナフィラキシーは
どんな症状がでるのか
・どの様な症状が出たら危険なのか
だけでも知っておくと、
ワクチンアレルギー・アナフィラキシーに対して
迅速に対応できるのではないでしょうか。