犬の皮膚肥満細胞腫について

みなさん、こんにちは。
まさか3月に雪を見るなんて思っていませんでした。
油断していました。
こういう寒暖の差が激しい時は体調を崩しやすいです。
小さな変化に早めにきづいてあげましょう。

今日から4月です!
当院もスタッフが増えます。
至らない点もあるかと思いますが、
温かい目で見守っていただけますと幸いです。
さて、本日は犬の皮膚肥満細胞腫についてです。

はじめに

皆さま突然ですが愛犬の皮膚に気になるしこりや腫れはありませんか?
犬の皮膚に発生する腫瘍の中でも
特に多いのが「肥満細胞腫(Mast Cell Tumor)」です。
この腫瘍は、良性から悪性までさまざまな形態を取り、
早期発見とそれぞれに合った治療が重要になります。

肥満細胞腫とは

肥満細胞腫は、肥満細胞と呼ばれる免疫細胞が腫瘍化したものです。
肥満細胞は体内でヒスタミンや酵素を放出し、アレルギー反応や免疫反応に関わる細胞です。
この細胞が異常増殖すると、腫瘍となり、皮膚や皮下に病変として現れます。
犬の皮膚腫瘍の中で最も多い腫瘍の一つで、全体の約16〜21%を占めると言われています。

症状

肥満細胞腫の症状は、腫瘍の場所や進行度によりさまざまです。
以下は一般的な症状の例です。

  • しこりや腫れ:皮膚や皮下に小さなしこりが見られることが多いです。
  • 腫瘍の変化:しこりが急に大きくなったり、小さくなったりすることがあります。
  • 発赤や炎症:腫瘍の周囲が赤く腫れる場合があります。
  • かゆみや痛み:腫瘍部位を自分で舐めたり引っ掻いたりします。
  • 全身症状:進行すると嘔吐、下痢、食欲不振などが見られることがあります。

診断のための検査

肥満細胞腫を診断するためには、いくつかの検査が必要です。
以下に代表的な検査方法をご紹介します。

  1. 細胞診検査 : 腫瘍部位から針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で観察します。
    肥満細胞は特有の形態を持っているため、診断の第一歩となります。

  2. 病理組織検査 : 腫瘍の一部を切除して詳しく調べる検査です。
    腫瘍の悪性度(グレード)を評価するために必要です。

  3. 画像診断 :  腹部エコーやX線検査で、リンパ節や内臓への転移がないか確認します。

  4. 血液検査 : 全身状態を評価し、他の病気の有無を確認します。

治療法

肥満細胞腫の治療は、腫瘍の大きさや悪性度、進行度によって異なります。
以下は主な治療法です。

  1. 外科的切除
    腫瘍を取り除く手術が一般的な治療法です。
    腫瘍細胞を残さない様に切除する為、周囲の正常組織も含めて広範囲に切除します。

  2. 放射線治療
    手術後に残った腫瘍細胞を減少させるために行うことがあります。
    また、手術が難しい場合の代替療法としても用いられます。

  3. 化学療法
    悪性度が高い場合や転移がある場合に行われます。
    抗がん剤を使用して腫瘍の進行を抑えます。

  4. 分子標的薬
    肥満細胞腫に特異的な分子を攻撃する新しい治療法です。
    効率的で副作用が少ないことが特徴の内服薬です。

  5. 補助療法
    ヒスタミンの放出を抑えるため、
    抗ヒスタミン薬やステロイド剤が使用されることがあります。

おわりに

肥満細胞腫は、早期発見と治療が非常に重要な腫瘍です。
愛犬の体に気になるしこりを見つけたら、放置せず、腫瘤部分にあまり刺激を与えず
早めに動物病院へご相談ください。
当院では、最新の設備と知識で皆さまの大切な家族をサポートいたします。
気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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