犬猫の皮膚糸状菌症

みなさんこんにちは、看護師の廣畑です。

だいぶ寒くなってきて、鍋が美味しい季節になりましたね🍲

 

今回は、皮膚糸状菌症について、話をしていきたいと思います。

あまり聞き馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、

皮膚糸状菌症は、名前の通り皮膚の感染症です。

皮膚糸状菌症は真菌、猫カビなどと言われることがあります。

この真菌はカビの一種で、感染することで、

脱毛や皮膚の痒みが起こります。

皮膚糸状菌症の大きな特徴として、動物同士でも感染しますが

人と動物でも感染をする、人獣共通感染症のひとつです。

真菌とは?

真菌と呼ばれるカビの感染症では、犬猫で見られる病気だと

皮膚糸状菌症マラセチア性の皮膚炎などがあります。

カビによる感染という所は同じですが、

症状や菌の種類などは違います。

健康な子でも、皮膚や耳の中にマラセチアの菌を持っています。

何らかの影響により、マラセチアが増えて、

皮膚炎や外耳炎などが起こります。

マラセチアは、皮膚糸状菌症と違い動物同士で感染したり、

人にうつることがありません。

皮膚糸状菌の感染経路

感染経路は、接触感染で動物同士、動物と人の接触で感染します。

人が感染した動物を触り、その手で他の動物を触ることで間接的に

うつしてしまうこともあります。

皮膚糸状菌症は、免疫力が低下している場合に感染しやすく、

成犬成猫よりも、子犬子猫の方が感染しやすいです。

人でも、免疫力の高くない子供やお年寄りの方は特に注意が必要です。

皮膚糸状菌は感染力が高い為、1頭が感染すると同居の動物、

飼い主さんまで感染してしまうことがよくあります。

皮膚糸状菌症の症状

症状は、円形の脱毛、フケ、痒みなどがあります。

↑皮膚糸状菌症で耳が脱毛している猫

症状が出る場所にも特徴があり、顔、耳、手足によく症状が現れます。

皮膚糸状菌の治療

治療は内服、外用による治療があります。

皮膚糸状菌は、完治するまで長ければ2、3ヶ月かかります。

その間、ほとんどの場合は内服の治療が必要になるので、

飼い主さんも根気強く治療と向き合う必要があります。

外用による治療は、塗り薬や薬用シャンプーなどがあります。

感染が見つかったら?

犬猫から飼い主さんに感染することもよくあるので、

触った後はしっかり手洗い、消毒をしてうつらないよう注意しましょう。

また、通常より念入りに部屋の掃除を行い、消毒も行いましょう。

【多頭飼いの場合】

多頭飼いの場合には、感染を広げない為にも

感染している子としていない子は接触を避け

出来れば、感染している子が治るまで

部屋を分けるようにしましょう。

何度も繰り返すようですが、感染力が高いので

あっという間に、同居の子や飼い主さんに感染してしまいます。

有効な掃除、消毒の方法

感染を少しでも抑える為に、掃除消毒は必要です。

有効な掃除や消毒の方法として、

1.掃除機か拭き取りの掃除で動物の毛などを物理的に除去する。

 皮膚糸状菌の菌は毛にも付いているので、掃除機や

 粘着ロールなどを使い除去しましょう。

2.ペットベッドや布団など水や洗剤で洗えるものは洗う。

 できるだけ、洗えるものは洗い、爪とぎなど掃除しづらいものは

 捨てることをおすすめします。

3.次亜塩素酸ナトリウム溶液、アルコールを用いて、消毒をする。

 次亜塩素酸ナトリウムでの消毒に関しては、

 市販されているものだと、「ハイター」などを

 用いることで消毒できます。

 ハイターなど家庭用の物の多くは、濃度が5〜6%くらいです。

 これを家庭での消毒に使用する際は、用途に合わせて

 10倍〜100倍希釈して使います。 

 ペットベッドや布団などの消毒をする場合は、

 100倍に希釈して,30分程つけ置きをするのが良いです。

最後に

皮膚糸状菌は感染力が高いので、うつらないよう注意することと

皮膚の脱毛や、体を痒がるような仕草が見られる場合は、

早めに病院へ行きましょう。

 

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